【機能検証の試験のご紹介】
ムーンスターでは、お客様にご購入頂く商品の全てが、長く、安全に、そして快適にご使用頂けるよう、様々な条件下で、シューズの素材やパーツ等の耐久性をはじめ、使用環境や状態よって機能が正しく発揮されるか、どのような不具合が想定されるのかを検証するため、商品の開発段階より様々な試験を行います。
今回はその検証試験の一つである「滑り試験」の様子をご紹介いたします。
滑り試験は、異なる様々な床の環境によって、アウトソール(靴底)の持つ防滑性がどの程度まで発揮されるのか、その滑りの状況を検証するために行う試験です。
試験内容は、ソール素材に、歩行時または走行時など、地面に着地する時の衝撃力を想定した重量の負荷をかけ、日常生活内で遭遇することを想定される大理石等などの、色々な種類の板状の床材を機械の下部分に置き、滑らせ、その滑り度合いを数値化し、防滑機能を検証します。
これからの時期に大活躍するウィンター商品に関してましては、凍結・積雪状態の路面での防滑性の検証はもちろんのこと、一旦室内の施設に入ったときに、濡れた大理石の床の上では滑りやすくなったり、反対にグリップの効きすぎにより転倒するといったケースも報告されているため、床材の状況を変え何度も検証していきます。その他にも、厨房用のシューズの検証の場合には、厨房と同じ床環境を作るため、床材に油等を塗ったりとそれぞれのシューズの使用環境に合わせて、様々な状況で試験は行われます。
試験の結果、想定している防滑性が得られない、路面状況により防滑性に差が出すぎるなどの結果が出たときは、防滑性を調整する為に素材や意匠の変更をし、再度検証を行ったりと、色々な対策を生産過程にフィードバックし、最終的に安全性の高い商品の開発を心がけております。
お客様よりシューズの不具合に関するお問合せを頂いた際には、このような様々な検査結果と照らし合わせた上で、その不良ヵ所が「初期不良」なのか「使用による劣化」なのかを検証し、状況に合わせたご対応をさせて頂くとともに、今後の商品開発の参考とさせて頂きます。